M4AをApple以外のデバイスで再生したり、編集したりする場合、互換性を考えればやはりMP3に変換したい方が多いでしょう。
この記事では、M4AをMP3に変換できる標準アプリ、オンライン変換サイト、フリーソフト、専門ソフトを紹介しますので、必要に応じて方法を選択してください。
M4Aは、Apple社が開発した、音声データを記録するファイル形式です。M4AはMP3の後に開発されていて、現在も開発され続けています。
そしてMP3は、1987年より開発された、汎用性の高い音声形式です。2017年4月23日、MP3の基本特許を対象とするライセンスプログラムが終了したと発表されたことにより、MP3は「死んだ」と言われています。
しかし、現在は開発終了しているとは言え、30年間使われ続けてきたMP3形式はやはり、M4Aより圧倒的に汎用性が高いですので、M4AをMP3に変換したいユーザが多いです。
Apple製品で利用するなら、M4A形式のほうがいいかもしれませんが、他のデバイスやソフト、特に古いデバイスとソフトで利用する場合、M4AをMP3に変換しないと利用できない可能性があります。
Cisdem Video Converterは、音楽形式変換、動画形式変換、DVDリッピングなどの機能を備えている専門の変換ソフトです。M4A、MP3、AAC、AC3、AIFF、APE、FLAC、MP2、OGG、WAV、WMA、MKA、MP4、MOV、MOV、AVI、ISO、市販DVD、自作DVDなど、様々な動画や音声形式に対応できます。その他、動画/音声を編集でき、YouTubeなどの動画共有サイトから動画をダウンロードすることができます。
Cisdem Video Converterをダウンロード、インストールして起動します。
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デフォルトで形式変換画面に入ります。ドラッグ&ドロップでM4Aファイルをソフトに追加します。
左下隅の「Convert all tasks to...」のところをクリックし、「General Audio」>「MP3 Audio」をクリックして出力形式をMP3と設定します。歯車ボタンを押せばコーデックやサンプリングレートなどの詳細設定を行えます。
設定完了後、右下隅の変換ボタンを押してM4AをMP3に変換し始めます。隣の「Merge」機能を有効にすれば、全てのM4Aファイルを一つのMP3ファイルに結合できます。
M4Aファイルの右上にある編集ボタンを押せばファイルを編集できます。
Apple MusicはmacOS標準搭載のソフトで、Macユーザーがインストール不要で利用できます。ミュージックは簡単にM4AをMP3に変換できるだけではなく、一括で複数のファイルを変換することもできます。そのWindows版「iTunes」も無料で利用できますので、Windowsユーザーもこの方法を使えます。
オーディオの形式を変換できるフリーソフトはたくさんありますので、よく使われている人気ソフトをテストしました。ここでは、M4AをMP3に変換できる4つのフリーソフトの操作手順を詳しく説明します。ご自分にとって使いやすいのを選択し、利用してみてください。
XMedia Recodeは、動画や音声形式を変換できるソフトです。ファイルをソフトに追加するだけで変換できなく、追加したファイルをもう一度リストに追加する必要がありますので、初心者が初めて利用する時は戸惑うかもしれませんが、やり方がわかれば簡単に利用できます。
VLCはMacやWindowsに対応できるフリーソフトで、動画/音楽再生用の定番ソフトとも言えるでしょう。VLCを利用して簡単にM4AをMP3に変換できます。ただし、Mac版の場合、一度に1つのファイルしか変換できません。
Mac版とWindows版の操作手順には少し違いがありますので、ここでは分けて紹介したいと思います。
1. VLCを起動し、上部のメニューバーで「ファイル」>「変換/ストリーミング」をクリックします。
2. 「変換/ストリーミング」画面が表示されます。M4Aファイルをドラッグ&ドロップで追加します。
3. 「プロファイルの選択」で「Audio - MP3」を選択します。
4. 「カスタマイズ」をクリックすると詳細設定を行うことができます。
5. 設定完了後、「適用」をクリックして、「変換とストリーミング」画面に戻り、「宛先の選択」で「名前をつけて保存」をクリックすれば、「参照」をクリックします。
6. 出力するファイルの名前や保存場所を設定します。「名前」の後ろに、「.mp3」という拡張子を追加する必要があります。設定完了後、「保存」をクリックします。
7. 「変換とストリーミング」画面で「保存」をクリックします。
8. M4AをMP3に変換し始めます。シークバーが最後まで進んだら完了です。
1. VLCを起動します。「メディア」>「変換/保存」をクリックします。
2. 「メディアを開く」画面が表示されます。「ファイル」タブの「ファイル選択」欄に、「追加」をクリックしてM4Aファイルを追加します。そして「変換/保存」をクリックします。
3. 「変換」画面が表示されます。「設定」欄の「プロファイル」で、ドロップダウンリストから「Audio - MP3」を選択します。そして「出力用URL」欄で「参照」をクリックします。
4. 「ファイルの保存」画面が表示されます。MP3ファイルをどこに保存するかを設定します。「ファイル名」はデフォルトで「sample01」になっています。必ず変更してください。設定完了後、「保存」をクリックします。
5. 「変換」画面に戻ります。ファイル名の後ろに自動的に拡張子「.mp3」が付いています。そして「開始」をクリックします。
ファイル名を変更しないと、出力形式は自動的にAVIになってしまいますので注意してください。
6. M4AをMP3に変換し始めます。シークバーが最後まで進んだら完了です。
Audacityは音声を編集したりすることができる無料ソフトで、音声ファイルの形式変換機能も備えています。しかし、Audacityは高機能な音声編集ソフトとして有名ですが、対応できる音声形式が少ないため、直接M4AをMP3に変換することができません。M4Aに対応するように、FFmpegライブラリを導入する必要があります。導入の仕方は初心者にとって少し複雑かもしれませんが、一度導入すればあとは楽ですので、興味のある方はやってみましょう。
ここでは、FFmpegライブラリを導入する方法と形式を変換する操作手順を紹介します。Mac版とWindows版の操作手順はあまり変わりませんので、Windows版を例に紹介します。
1. Audacityを起動し、M4Aファイルを追加します。そして下記のメッセージが表示され、サポートされていない形式で、FFmpegライブラリを導入する必要があることがわかります。
2. 「編集」>「環境設定」に入ります。Macの場合は、「Audacity」>「環境設定」をクリックします。
3. 左カラムで「ライブラリ」項目に移動します。「FFmpegライブラリ」の後ろの「ダウンロード」をクリックします。
4. ブラウザが起動し、以下のページが開きます。「Installing FFmpeg」をクリックします。
5. 新しいページに移動します。「https://lame......php」をクリックします。
6. OSに応じてリンクをクリックし、FFmpegライブラリをダウンロードします。
7. ダウンロードしたファイルをダブルクリックして、FFmpegライブラリをインストールします。インストールする前にAudacityを終了してください。
8. インストール完了後、Audacityを起動すれば、M4Aファイルに対応できるようになったはずです。まだ対応できない場合は、もう一度「環境設定」>「ライブラリ」に入り、「場所を指定」ボタンをクリックして、下記の画面で「参照」をクリックし、先ほどインストールしたFFmpegライブラリを選択します。
9. これでOKです。メイン画面に戻り、M4Aファイルをドラッグ&ドロップでソフトに追加します。
10. 「ファイル」>「エクスポート」>「MP3としてエクスポート」をクリックします。
11. ファイル名、保存場所、ファイル品質などを設定し、「保存」をクリックします。
12. 必要に応じてメタデータを編集し、「OK」をクリックします。
FFmpegは動画と音声を記録・変換・再生するためのフリーソフトです。このソフトを利用して完全無料でM4AファイルをMP3に変換できますが、その操作に結構時間がかかるかもしれません。このソフトを試したい方は、ぜひコマンドの入力に注意してください。
1. FFmpegをダウンロードしてターミナルを開きます。
2. 変換のコマンドラインを入力します。
3. cd ロケーション(例えばcd Desktop)を入力し、Enterキーを押して出力MP3ファイルを保存するフォルダを選択します。
4. 下記のコマンドの1つを使用します。
ヒント:複数のM4AファイルをMP3に変換したい場合、まずM4Aファイルを保存するためのフォルダを作成し、それからフォルダの保存先を入力してEnterキーを押します。最後、「for i in *.m4a; do ffmpeg -i "$i" "${i%.*}.mp3"; done」というスクリプトを入力します。
5. 以上のステップが完了したら、M4AからMP3への変換が始まります。
オンライン変換サイトは、インストール不要で利用できると同時に、使い方が簡単で、一部は無料で利用できますので、機密情報の入っていないファイルを変換したい場合は、オンライン変換サイトがオススメです。ただし、広告が多く、詐欺広告が掲載されているサイトもありますので、広告に用心する必要があります。
最初は無料で利用できますが、一定のファイル数やファイルサイズを超えると料金を払わなければならなくなるサイトがありますので、ファイルを大量に変換したい場合、全てのファイルを1つのサイトで変換できない可能性があります。そのため、3つのサイトを紹介したいと思います。
URL:https://online-audio-converter.com/ja/
123APPSは、一度に複数のM4AをMP3に変換できるサイトです。広告がありますが、変換速度が速く、ビットレートなどの詳細設定もできますので使いやすいです。
URL:https://anyconv.com/ja/m4a-to-mp3-konbata/
AnyConvは、一度に数百個のファイルを変換できるサイトです。変換速度が少し遅く、詳細設定を変更することもできませんが、100%無料で利用できます。そしてWebベースですので、iPhone、iPadまたはその他のモバイルデバイスからファイルを変換できます。
GoogleドライブでM4Aファイルを管理している方ならば、直接Googleドライブでオンライン変換サイトに移動し、M4AをMP3に変換するのがおすすめです。ファイルの重複アップロードとダウンロードが不要で、時間と手間を節約できます。Googleドライブで直接アクセスできるオンライン変換サイトが多いですので、ここでは、CloudConvertを例として、具体的なやり方を紹介したいと思います。
1. Googleドライブにアクセスして、M4Aファイルを見つけます。
2. M4Aファイルを選択し、右クリックして、「アプリで開く」>「CloudConvert」をクリックします。一度に複数のファイルを選択できます。
3. 初めて利用する場合、以下のメッセージが表示されます。「許可」をクリックします。
4. https://cloudconvert.com/に移動されます。登録する必要がありますので、Googleアカウントで登録しましょう。「Choose Username」に適当に名前を入力して、「I accept the Terms Of Service...」にチェックを入れて、「Register」をクリックします。
5. 変換画面に入ります。「Convert...to...」で「MP3」を選択します。「MP3」の選択肢がない場合は、MP3を入力して検索すれば出てきます。
6. 「Save output files to Google Drive」に自動的にチェックが入っています。チェックを外さないでください。「Convert」をクリックして、M4AをMP3に変換し始めます。
7. 「FINISHED」が表れたら変換完了です。ダウンロードする必要がありません。直接Googleドライブページに戻ります。
8. Googleドライブに自動的にMP3ファイルが保存されています。
結論から言うと、直接変換することはできません。
Windowsに標準搭載しているフォトアプリの場合、動画をMP4などの形式に変換できますが、音声に対応していませんので、M4AをMP3に変換できません。
また、マイクロソフトに買収され、Windows 11の標準アプリとなったClipchampですが、動画を編集してMP4形式として出力できますが、M4AをMP3に変換できません。
そしてWindows Media Playerですが、このソフトでM4A曲をCDに書き込んだり、CDをMP3形式にリッピングしたりすることができますが、直接M4AをMP3に変換することができません。どうしてもWindows Media PlayerでM4AをMP3に変換したい場合は、まずCDを用意する必要があります。ここでは一応そのやり方を紹介します。
1. Windows Media Playerを起動し、右カラムで「書き込み」タブに入ります。「ここに項目をドラッグして、書き込みリストを作成します」のところにM4Aファイルを追加します。
2. 空のCD-Rをドライブに入れて、「書き込みの開始」の右にある「書き込みのオプション」(下向き三角ボタン▼)をクリックして、「オーディオCD」を選択します。
3. 「書き込みの開始」をクリックし、M4AファイルをCDに書き込みます。
4. 書き込み完了後、もう一度CDをドライブに入れます。Windows Media Playerの左サイトバーにCDが出てきますので、それをクリックします。そして上部のメニューで「整理」>「オプション」をクリックします。
5. 「オプション」画面が表示されたら。「音楽の取り込み」タブに入り、「取り込みの形式」>「形式」のドロップダウンリストから「MP3」を選択します。また、取り込んだ音楽を保存する場所や音質を設定することもできます。
6. 設定完了後、「OK」をクリックして、メイン画面に戻ります。上部のメニューで「CDの取り込み」をクリックします。
7. 取り込み完了までしばらく待ちます。これでM4AをMP3に変換できました。
この記事では、M4AをMP3に変換する方法を説明しました。ただ変換するだけで良い場合は、オンラインサイト、フリーソフト、標準アプリを使えば十分だと思います。音声を編集したり結合したりする必要のある場合は、AudacityやCisdem Video Converterを使いましょう。
Cisdem Video Converterは使いやすく、初心者の方に向いています。また、動画編集、動画形式変換、動画ダウンロード、DVDリッピングしたりすることもできますので、興味のある方はぜひ使ってみてください。
本を読み、自分の感想を記録するのは鈴木の趣味です。そのため、Cisdemの編集者になるのは彼女に向いています。PDFの編集・変換方法についての文章を書くことに没頭しています。