Macに山のように存在している重複写真、素早くそれらを見つける方法は何でしょう?この問題を解決するため、アップルはmacOS Ventura以降の写真アプリに、「重複項目」という機能を追加しました。この機能を使えば、Macの写真アプリにある重複写真を簡単に一括削除できるはずです。
ですが、「重複項目」機能が本当にすべての重複写真を削除できるのか?それに、macOS Venturaにアップグレードしていない、または写真アプリでMacの写真を管理していない方もいます。この場合、どうすれば重複写真を一括削除できるのでしょうか?
この記事では、Macの写真アプリの「重複項目」機能で重複写真を削除する方法と、「重複項目」機能の不足を補う重複写真検索専門ソフトを紹介したいと思います。また、Finderを使って手動で重複写真を探すわりと便利な方法と、無料で重複写真を削除できるMac用フリーソフトも紹介しますので、興味のある方はぜひ最後までお読みください!
重複写真と一口に言っても、実際「重複写真」と「類似写真」の2種類があります。
重複写真:ファイル形式、サイズ、解像度など、ファイル名以外のすべてのメタデータがまったく同じである写真のこと。その発生原因は通常、同じ写真の複数回ダウンロード、コピーアンドペースト、バックアップなどにあります。
類似写真:似ている写真のこと、そして見た目は同じだがファイル形式、サイズ、解像度などが違う写真のこと。その発生原因は通常、写真の編集、形式変換、同じシーンの連写などにあります。
なぜわざわざ「重複写真」と「類似写真」の区別を説明するのかというと、それは、「類似写真」に対応できるソフトが少ないからです。Macにあるすべての写真を整理してスッキリさせたいならば、この2種類の重複写真を全部見つけ出して削除するのが最善策だと思いますが、実際のところ、「類似写真にも対応できるよ」と称しているが、本当は極一部しか見つからないソフトがありますので、類似写真も削除したい場合はソフトの選択に注意する必要があります。
2022年10月25日、Macの新OS「macOS 13 Ventura」が正式にリリースされ、Macの標準アプリ--「写真」にもたくさんの新機能が発表されました。そのうちの「重複項目」機能は、簡単に写真アプリにある重複写真を削除できる上、一部の類似写真にも対応できますので、写真アプリで画像を管理しているMacユーザにとって非常に便利な機能です。
ですが、「重複項目」機能を利用する際に、「いつまで経っても『重複項目を検索中』が表示されている」、「重複写真があるのに『項目がありません』と表示される」、「サイドバーに『重複項目』という項目がない」、「どの写真を残すか自分で選択できない」など、いくつかの問題が発生します。
ここでは、「重複項目」の使い方と注意事項、そして一部の問題の発生原因などを詳しく説明したいと思います。
1. 写真アプリを起動し、サイドバーで「重複項目」に入ります。
2. 写真を写真アプリに追加したばかりの場合、「重複項目」に入ると、「項目がありません」「重複項目を検索中...」が表示されます。まだ写真ライブラリをスキャン中ということです。私の場合、200枚の写真を追加しましたが、重複項目が表示されるまで数時間もかかりました。数千数万枚もの写真がある場合は、数日もかかる可能性がなくもないでしょう。かなり時間がかかりますので、気長に待つ必要があります。今すぐ重複写真を一括削除する必要がある場合は、専門ソフトを使いましょう。
3. 今回は、200枚の重複写真を写真アプリに追加し、テストしてみました。全部で50グループで、各グループに完全に重複している写真が3枚、サイズのみが違う類似写真が1枚あります。
4. ですが、重複項目機能で見つけた重複写真は、170枚しかありませんでした。150枚の完全に重複している写真は全部見つけてくれましたが、50枚の類似写真のうち、20枚しか見つけませんでした。残念です。見つけなかった30枚の類似画像は、手動で見つけて削除するか、他の重複写真削除ソフトを使う必要があります。
5. 重複項目を結合してみます。完全に重複する写真を結合する場合、下記のようなメッセージが表示されます。
6. 類似写真の含んでいる項目を結合する場合、下記のようなメッセージが表示されます。
7. Command+Aキーですべての項目を選択して、右上隅の「170項目を結合」をクリックします。この場合、下記のようなメッセージが表示され、完全に重複する項目のみ結合するか、それともすべての項目を結合するかを選択できます。
8. まずは完全に重複する項目のみ結合すると選択した場合、類似写真を含むグループはすべて残されます。
9. そして残りの80項目を結合してみます。
10. これで見つけたMacの重複写真をすべて削除できました(見つけなかった30枚の類似画像をのぞいて)。「最近削除した項目」に入り、パスワードを入力すれば確認できます。ここで注意する必要があるのは、サイドバーに「重複項目」という項目がなくなったことです。つまり、見つけたすべての重複項目を結合しましたら、「重複項目」がサイドバーから消えます。
11. この場合、削除したすべての重複写真を復元してみましたが、サイドバーに「重複項目」が出てきませんでした。写真アプリを終了し再起動しても、パソコンを再起動しても、依然出てきませんでした。でも心配はいりません。「重複項目」がなくても実際、写真ライブラリーにある重複項目をスキャンしていますので、また数時間や数日待てば出てくるはずです。私の場合、30分から1時間くらい待ちました。
12. またもう一つ注意する必要があるのは、もし下記のように、すべての重複項目を結合したのに、サイドバーに依然「重複項目」が表示されていて、クリックして入ると「重複項目を検索中」が表示されている場合があります。それは、写真ライブラリへのスキャンはまだ終わっていないということです。つまり、まだスキャンしている途中で、重複項目はまだすべて見つけ出されていないうちに、先に見つけたものを削除したということです。この場合、もう少し時間を置いてからもう一度重複項目に入り、Macにある残りの重複写真を削除しましょう。
この場合は、新しい写真ライブラリを作成して、自分のMac/写真アプリに本当に「重複項目」という機能が搭載しているのかを確認してみましょう。
Cisdem Duplicate Finderは、重複写真も類似写真もその他の種類のファイルも見つけて削除してくれる、強力で使いやすいソフトです。
①自動選択機能あり;②3つのプレビューモード提供;③3つの削除方法提供;④どのくらいの大きさのファイルを検索するか設定できる;⑤どのフォルダ/拡張子のファイルを除外するか設定できる;⑥どのくらい類似している写真を探すか調整できるなど…いろいろとカスタマイズできますので、自分に最適な検索→選択→削除方法を設定できます。
Macの内蔵HDD、外付けHDDに対応できる上、直接写真ライブラリを検索することもできますし、写真ライブラリのデータを破壊せず100%安心安全に利用できます。写真アプリで全ての画像を管理している方にとっても非常に便利で、「重複項目」機能の不足を補います。macOS 10.11とそれ以降に対応、Windows版も提供していてます。
1. Cisdem Duplicate Finderをインストールして、起動します。
無料ダウンロード macOS 10.11とそれ以降
2. 写真ライブラリをスキャンしたい場合は、まずは写真アプリを起動し、上部のメニューバーで「写真」>「設定」(バージョンによって「環境設定」になっている場合があります)をクリックします。写真ライブラリをスキャンしない場合は、直接ステップ 5まで飛んでください。
3. まずは「一般」タブの「ライブラリの場所」の下で、「システム写真ライブラリとして使用」をクリックします。クリックできない場合は、その写真ライブラリはすでにシステム写真ライブラリになっていますのでOKです。
理由:macOS 10.15またはそれ以降のバージョンでCisdemを使って直接写真ライブラリーから重複写真を削除する場合は、その写真ライブラリーがシステムフォトライブラリトして使用されている必要がありますので。
4. そして「ライブラリの場所」でその写真ライブラリの保存場所と名前を確認し、そのフォルダに入って、その写真ライブラリを見つけます。
5. Cisdem Duplicate Finderのメイン画面に戻ります。左のプラスアイコンをクリックして、写真ライブラリまたはMacのフォルダーを追加します。直接ドラッグ&ドロップで追加することもできます。一度に複数のフォルダ/写真ライブラリを追加してもOKです。
6. 右上隅の設定ボタンをクリックすれば設定画面に入り、検索から除外するファイル/フォルダ/拡張子や、削除方法など、必要に応じていろんな設定をカスタマイズできます。特に必要がない場合はデフォルトのままでOKです。
7. 「検索」ボタンを押してスキャンを開始します。検索完了後、自動的に結果ウィンドウに入ります。ここでテストとして検索したのは、上記で使った200枚の画像です。上記でも紹介しましたが、全部で50グループの画像で、各グループには3枚の重複写真と1枚の類似写真があります。同じグループに類似写真も重複写真もある場合は、Cisdemは先に重複写真を探しますので、まずは「すべて」タブで100枚の重複写真を削除しましょう。すでに自動選択されています。完全に重複していますので、特に確認する必要がなく、直接「削除」をクリックします。
8. 写真アプリにある重複写真を削除する場合、macOSによって2つの状況に分けられます。写真アプリの写真ではない場合は、直接ステップ 9まで飛んでください。
「削除」ボタンを押すとその写真ライブラリーが自動的に開きます。Cisdemで削除した写真は全て「Cisdem Duplicate Album」に移動されます。そのアルバムにある写真を全て選択して右クリックし、「OO枚の写真を削除」を選択すればMac写真ライブラリーにある重複ファイルを一括削除できます。そして「最近削除した項目」に移動して、写真を完全削除してください。
「削除」ボタンを押すと、下図のような警告が表示されます。写真アプリにCisdemでの写真の削除を許可する必要があります。「削除」をクリックします。そして写真アプリの「最近削除した項目」に移動して、写真を完全削除してください。
9. 重複写真を削除できましたら、もう一度写真ライブラリ/フォルダをCisdemに追加し、検索を行います。
10. そして「類似画像」タブに残りの50枚の類似画像が表示されます。誤削除を防止するように、類似画像は既定では選択されていませんので、ここでは左カラムでCommand+Aキーを押してすべてのグループを選択し、自動選択条件をクリックして削除する類似画像を自動選択します。
11. プレビューモードを切り替えれば写真の詳細情報も確認できます。
12. そして「削除」ボタンをクリックして、残りの50枚の類似写真を削除します。写真ライブラリの場合はステップ 8で削除手順をご参考ください。
これでMacのすべての重複写真を削除できました。使い勝手が良く、スキャン速度も速く、写真ライブラリを直接スキャンし中身の写真を削除することもできます。Macと写真ライブラリにある重複写真を削除するベストソフトだと思います。
写真ライブラリではなく、Macのフォルダから重複写真を探し削除したい場合は、ソフトを利用せず、MacのFinderでもわりと簡単に重複写真を見つける方法があります。ただし、写真が多い場合にはお勧めしません。
注意:
一部の方にはご存知かもしれませんが、写真ライブラリを選択して右クリックし、「パッケージの内容を表示」をクリックすれば、写真ライブラリの中身が表示されます。写真ライブラリにある写真は「Masters」や「originals」フォルダに保存されています。
しかし、とは言え、決してFinderでMastersフォルダにある写真を直接削除したり追加したりしないでください。これが原因で写真ライブラリが破損されてしまう可能性があります。
よって、この方法は、Macの写真ライブラリにある重複写真には対応できません。
Mac用の重複写真を検索し一括削除できるソフトが多いですが、類似画像にも対応できる上、完全無料で利用できるソフトは少ないです。ここではフリーソフトを探している方に、「dupeguru」を紹介したいと思います。
dupeguruは結構有名な重複ファイル削除ソフトで、MacでもWindowsでも利用できます。重複画像やサイズ/形式のみが違う類似画像、重複音楽、動画、ドキュメントなどいろんな形式のファイルを素早く見つけ出して削除できますので、非常に便利です。類似画像の検索に足りないところもありますが、無料で利用できますので文句は言えません。
Macにある重複写真を削除することは、写真管理と閲覧体験の向上に繋がっていて、Macのストレージ解放にもなります。
この記事で紹介したMacの重複写真を削除する方法のうち、Cisdem Duplicate Finderが一番お勧めです。Macの内蔵HDD、外付けHDD、写真ライブラリにある写真をスッキリ整理して、全ての重複写真を一括で削除できる上、その他の重複ファイルを削除するのにも役立ちます。
ソフトをインストールしたくない方は、割と便利な手動削除法と、macOS Venturaの重複項目結合機能を使ってみましょう。
本を読み、自分の感想を記録するのは鈴木の趣味です。そのため、Cisdemの編集者になるのは彼女に向いています。PDFの編集・変換方法についての文章を書くことに没頭しています。